米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は3日、エジプトの首都カイロに到着した。ロイター通信が報じた。パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止や人質解放を巡るイスラム組織ハマスとイスラエルの間接交渉に臨む。ハマス代表団は4日にカイロに到着する見込みで、間接交渉が本格化しそうだ。

交渉は米国のほか、エジプトとカタールが仲介。ハマスは休戦や人質解放の段取りに関するイスラエル側の提案を一定程度評価しつつも「戦闘終結」が明記されていない現行案は受け入れられないとの立場。平行線をたどってきた交渉が進展するかどうかは不透明だ。

ハマスは3日、交渉には前向きだとした上で、戦闘の完全な終結やイスラエル軍のガザ撤収、避難民の帰還、ガザ再建の開始などを求めるとの声明を発表した。

イスラエルは避難民が密集するガザ最南部ラファへの地上侵攻を進める構えを崩していない。米ニュースサイト、ポリティコは3日、イスラエル軍がバイデン米政権に対し、侵攻前にラファから避難民を退避させる計画を説明したと報じた。現地の人道支援団体にも計画を伝えたという。

退避先はラファ北方の地中海沿いにあるマワシ地区で、軍は支援団体に地図を送付し、ラファ侵攻を「すぐに」進めると伝達した。

軍は3日もガザ各地で攻撃を続けた。ガザ側の死者は3万4622人。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は3日、死者のうち1万人以上は女性だと発表してイスラエルを非難した。(共同)