離婚問題で注目を浴びたジョニー・デップもいます

「マダム・タッソー」まるで本人

　ハリウッドに来たらセレブに会いたいと思いますよね。LAにはセレブに出会える確率が高いレストランやショップもありますが、お目当てのスターと記念撮影ができたら…。そんな夢が叶えられるのが、ハリウッドにある「マダム・タッソー」です。残念ながら本物ではなく蝋（ろう）人形ですが、侮ることなかれ。ここに展示されている蝋人形は、精巧に再現されていてまるで本人そのもの。おまけに、肩を組んだり、抱きついたりしてもＯＫで、スターと一緒に記念撮影したかのような写真が撮れちゃいます。

ロンドンのマダム・タッソーでは離婚発表後にお別れしたブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー。ここではまだ一緒にいますが、そのうちお別れの日がきそうですね

欧州から全米各地、日本にも

　マダム・タッソーは、蝋人形彫刻家のマリー・タッソーが、1835年にロンドンに設立した蝋人形館です。現在はハリウッドを始め、ニューヨークやラスベガスなど全米各地、さらに欧州や上海、東京にも分館があります。ハリウッドのマダム・タッソーは、観光名所として知られるチャイニーズ・シアターのすぐ隣に2008年に誕生して以来、世界中の観光客で賑わっています。ジョージ・クルーニーやジョニー・デップ、クリント・イーストウッドからアーノルド・シュワルツェネッガーら誰もが知る世界的スターから、チャップリンやオードリー・ヘップバーン、ジェームス・ディーンら往年のスター、タイガー・ウッズやデビッド・ベッカムらスポーツ選手にマイケル・ジャクソンやレディー・ガガ、ビヨンセらミュージシャンまで豪華な顔ぶれがずらりと並んでいます。

ジョージ・クルーニーの隣に座ってゴージャスなツーショットを撮ってみては

１体3000万円何百カ所も採寸

　マダム・タッソーの蝋人形がすごいのは、精巧に作るためにスターの身体を隅々まで百十数カ所も採寸し、どこからどう見ても本物そっくりに作り上げていること。何百カ所も採寸し、髪の毛も人毛を職人が１本１本植毛するなど、ものすごく手間暇をかけて作られており、１体を作るのに６カ月を要し、製作費は3000万円と言われています。どのように作られているのか製作工程を見ることができる展示もあり、人形作りの裏側を知ることができます。

「キル・ビル」のワンシーンを再現したセットも

ヒッチコックとともにサイコ再現

　３階建ての館内は、映画のシーンを再現したセットに本人が座っていたり、撮影現場を再現したセットにディレクターチェアに座ったスティーブン・スピルバーグ監督がいたり、アカデミー賞のレッドカーペットを歩くスターたちがいたりと、ハリウッドらしい雰囲気が随所に感じられます。マフィア映画コーナーではゴッドファーザーに出会えたり、サスペンスコーナーではアルフレッド・ヒッチコック監督が映画「サイコ」の有名なシャワーシーンを再現したセットの前に立っていたりと、映画好きにはたまらない趣向が凝らされています。

ロッキーに扮したスタローンとの記念撮影できます

亡きスターらにも会えます

　今は亡きロビン・ウィリアムズやマイケル・ジャクソンらに再会できるのも、マダム・タッソーならではの楽しみ。写真撮影は自由なので、ステージの上でビヨンセと一緒に歌ってみたり、ロッキーのシルベスタ・スタローンに抱きついてみたりするファンもいます。ちなみに、ラスベガスのマダム・タッソーでは、伝説のボクサー、モハメド・アリやオバマ大統領らにも会うことができます。それぞれの蝋人形館で展示内容が異なるので、色々な国や場所の人形館を訪れてみるのも楽しいかもしれませんよ。（米ロサンゼルスから千歳香奈子。写真も）