兵庫・明石のマダコの数釣りを狙い12日、「丸松乗合船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の船で早朝から同沖へ出た。朝方まで小雨が残る中、タコテンヤ仕掛けで挑戦。下り潮が速く、また水潮の影響でマダコの乗りが渋かったが、タコエギの絶妙な食わせテクニックで22匹を釣った松村計吾さん(大阪市)の助言もあり、午後1時すぎまでに1キロ超までを10匹。サオ頭が24匹と苦戦したものの、条件が良ければ数も狙える。

 午前7時前、鹿ノ瀬に入った。水深15メートル、底は小石混じりの砂地で甲殻類などのエサが豊富なポイントだ。明石海峡の速い潮にもまれ身が締まったおいしいマダコを狙い、平日にもかかわらず船はほぼ満席。人気の高さがうかがえる。

 筆者は左舷後方に入り、タコテンヤに用意した生のイワシをハリ金で巻きつけスタンバイ。船長の合図で一斉にテンヤを投入し、着底するとすぐに糸フケを取り、コンコンとサオ先で底をたたくようなアクションで食い気を誘う。

 しかし、朝方まで降り続いた雨の影響か、海水が白っぽく濁った水潮。しかも下り潮が速く、マダコの乗りが悪い。それでも1時間ほどポイントを移動しながら船を流して広範囲に気配を探っていくと、ポツリポツリだが釣れだした。

 筆者の左隣の松村さんは、タコエギを使ってコンスタントにマダコを引き抜いている。色はイエロー、オレンジ系を中心にローテーションしながら、ズル引きではなく、オモリを底に付けたままサオ先でエギだけをこづくような誘いを掛けて500グラム前後を次々と釣っていく。

 同8時ごろ、筆者のサオにもグーンとしたもたれかかるようなアタリ。少し待って大きく合わせ、一気に釣り上げたのは800グラムの良型。さらに500グラムまでを4匹追加も、約1時間で時合は終了。再びアタリが遠のき潮待ちに。

 そして同11時すぎ、下り潮が緩むとマダコの食いが一変。沈黙を破って松村さんがどとうの入れ掛りモードに突入。「今日は仕掛けを引きずったらあかん、こづく感じで誘ってみて」とアドバイスを受け、これまでより小さいアクションで誘うと、筆者もアタリが連発。午後1時すぎの納竿までに1キロ級を含め5匹を追加した。この日は潮が悪かったが、流れが緩い日なら数釣りが期待できる。【日刊FPC・兵頭良弘】

 【今後の見通し】マダコは梅雨明けから夏場にかけて新子が成長し、8月末ごろまで数、型ともに楽しめる。その後は数は減ってくるが3キロ級の大型が狙えるようになる。

 【問い合わせ】丸松乗合船【電話】090・6981・4620。料金は1人6500円(エサ付、小売りは別)、出船時間は午前5時半ごろ。

 【交通】JR山陽本線、山陽電鉄の明石駅下車、タクシーで約5分(同駅まで送迎あり、要予約)。車は大阪方面から第2神明道路の玉津ICを出て国道175号を南下。和坂の信号を左折し同2号へ。明石大橋を渡り、すぐの信号を右折。明石浦漁協前を右折し約200メートルで同乗合船。