梅雨に突入し、ヘラブナも薄ニゴリの取れない釣りになってきた。山梨・西湖も例外ではなく、雨の降る中での釣りを想定しなくてはならない。「日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」ヘラブナ部門の西湖予選は28日に「樹海荘」を本部に実施される。雨中の深ダナの宙釣り-さあ、どう攻略する?

 もやなのか雲の中なのか、判別がつかないほどに西湖は白くけむっていた。

 釣行から約1時間、霧雨から雨粒を感じてきた。魚の反応は薄い。「ヘラブナ道場」の関川康夫師範代、大関実コーチ、門下生の永瀬洋、中村豪の4人が樹海荘からボートを出した。

 師範代 西湖は富士五湖でも透明度が高い湖。でも、雨の時にはニゴリが入るからヘラの警戒心も薄れている。雨はある意味、狙い目なんですよ。西湖はいきなり水深が出るので、深いタナの宙釣りになりますね。

 ポイントは樹海荘の対岸、高松ロープ。沖に向かってサオを放つ。雨なので18尺を選択したが、晴れて水が澄んでいる場合はヘラブナの警戒心も高まるため、24尺(約7・2メートル)の長ザオを使う手も考えた方がいいだろう。

 ジャミ(ヘラ以外の小魚)がうるさい。エサに粘麸を加えることで、ばらけるスピードが遅くなり、ジャミの猛攻をかわしやすくなる。

 大関コーチ エサはやや大きめ。これでもか、というぐらい練ってまとめるといい。ハリも大きめのもので、エサ付けの最後にハリのチモトに押しつけるようにすれば、エサの残りもいいですね。

 水温がなかなか上がらずにヘラの動きは鈍かったが、午前中だけで大関コーチが14匹、師範代が9匹、永瀬8匹、中村は7匹だった。まずまずの釣果だ。

 予選の28日、どんな釣果がでるのやら。期待したい。

 ▼エサ 凄麸2:バラケマッハ1:粘麸1:水1

 粘麸に水をかけて2分ほどおく。その上から凄麸、バラケマッハを混ぜる。小分けにしたものを手もみしてエア抜きをしておくとよい。

 ▼仕掛け サオ・がまかつ凛刀18尺(約5・4メートル)、道糸・1号、ウキ・忠相ツアースペックF15番(ボディー15センチ)、ハリス0・5号(55センチ、65センチ)、ハリ・アラシ8号

 「2015日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」ヘラブナ部門は、今年も予選-決勝方式で実施する。今月7日には神流湖で予選初戦が実施され、23人が参加した。荒巻弘さん(54=群馬・大泉町)が総重量5・1キロで1位。2位は広瀬一博さん(49=栃木・佐野市)、3位玉川達雄さん(57=埼玉・秩父市)、4位浅野好市さん(57=茨城・結城市)、5位石川美憲さん(63=大田区)。この5人が決勝にコマを進めることになった。

 今後の予選日程は以下。

 ▼6月28日(日) 西湖「樹海荘」20人

 ▼9月23日(水・祝) 精進湖「湖畔荘」20人

 ▼10月15日(木) 円良田湖「たきざわ」30人

 ▼11月3日(火・祝) 三島湖「ともえ」40人

 決勝は、11月21日(土)に三島湖で開催。各予選で上位5人が決勝進出。

 ※予選申し込みは各宿に。