攻め手を変えて大成功だ。兵庫県猪名川町にある「天神釣り池」で、12日に若手ヘラブナ釣り師の例会が行われ、筆者も参加した。まず12尺チョウチン両ダンゴで挑戦。ウキに動きがあるものの活性があがらず苦戦し午前中は6匹どまり。午後から16尺底釣りに変更し、ヘラの食いパターンを見つけ午後4時までに26匹とラッシュ。30~36センチを合計32匹釣り上げた。5匹総重量を競う例会も2位に入り、満足した1日だった。

 活性の上がらないヘラブナの食いパターンを探り、攻め手を変えたのが奏功した。奥の3号桟橋内向き中央付近に入り、午前8時すぎに12尺チョウチンの両ダンゴでスタート。だがエサ打ちするもアタリはなく時間だけが過ぎていく。

 1時間ほどすると、やっとウキにフワフワと気配が出て、チクッと気持ち良いアタリ。合わせると、穂先が水面に突き刺さる引き。本命の32センチだ。しかし後が続かない。どうやらヘラが寄るというより回遊してきた魚がたまたま釣れるといった感じで、午前中は30~33センチを6匹にとどまった。

 ウキの動きからダンゴには反応しているが、エサを追うほどの活性はない。それなら底にダンゴを着けて、活性が低いヘラにエサが食べやすい間を作ってやると釣れるのでは、と考えて午後からは16尺両ダンゴの底釣りに変更。エサも小指の爪ほどの大きさにする。

 すると5投目。エサが着底した後にフワフワとした動きがウキに表れ、ムズッと一節入るアタリ。ゴンゴンとサオをたたく重量感のある引きを見せたのは色白で肉感のある35センチ。底釣りのほうが魚体がよい。1匹釣れるとアタリは2、3投遠のくが、エサ打ちを繰り返せば安定してウキが動き釣れてくる。底釣りがこの日の当たりだったようだ。

 ただエサが着底してすぐのアタリに合わせるとスレやカラツンが多い。やはりエサの固まりを食うのではなく、ウキがエサ溶けで上がっている時の大きさが、この日の口を使うパターンらしく、そのタイミングでアタリが出る。ウキに動きがあればエサを一回り小さくし、食いやすくする。あまり練りすぎないように注意して、バラケ具合も調整する。

 この日の食いパターンを見つけ、ラストスパートでの3連発も含め納竿の午後4時までに36センチまでを26匹追加。合計32匹。もう少し早く攻略法に気づけばと思ったが、例会も2位と好成績に満足の1日となった。【日刊FPC・土屋直人】

 ◆エサ 「ダンゴの底釣り夏」100+水50。30回程かき混ぜて約5分放置した後、「バラケマッハ」50をくわえた。宙釣りでは100円玉大で、底釣りでは小指のツメ大から大きさを調整しながら使用。単位はcc。

 【今後の見通し】混雑時以外は7~9尺の浅ダナ両ダンゴ、12尺前後のチョウチン両ダンゴで釣れている。食い渋るとセット釣りが安定している。チョウチンセットは9尺以上の棚でアタリが多いようだ。底釣りは深場よりも今回入釣した3号桟橋付近で18尺前後の水深を狙うとよいだろう。

 【問い合わせ】天神釣り池事務所【電話】072・799・5449。釣り料金は大人が平日1500円、同半日(午後から)1000円、土、日、祝日2000円、同半日(同)1300円。女性、子供は割り引きあり。営業は午前7時から午後4時。毎週月曜日は定休、ただし祝日は営業。

 【交通】大阪から国道176号を西へ。猪名川大橋を渡って右折。県道13号に入り、阪急電鉄宝塚線の川西能勢口の高架をくぐり同12号を北上して清和台方面へ。阪急バスの清和台営業所の交差点を左折。突き当たりに天神池がある。