えっ、ルアー、やるんですか? アニキこと俳優哀川翔(54)が、静岡・田子の浦「海渡」(市川浩輔船長)から出船して、ルアージギングのタチウオ釣りに挑んだ。今まで、エサ釣り取材が中心で、あまりルアーにはなじみがなかったが「釣りを差別しないよ。ルアーもやっちゃうよ」と鼻息荒く、夏富士を見上げながら駿河湾のドラゴンと格闘した。アニキの熱い語りでどうぞ!

 2度目の田子の浦だ。前回も海渡でお世話になったな。釣り仲間の布施辰徳さん(ものまねタレント)に誘われて、今回と同じルアーのタチウオだったぜ。でも、4年前ぐらいなんで、釣り方は忘れちまった。前回は釣れた記憶はあるが、まっさらな気持ちでロッドを握るつもりだ。メラメラ燃えてきたねぇ~。

 オレはどうもエサ釣りのイメージを持たれているようだ。釣りは何でも面白いよ。エサのタチも好きだよ。それぞれに楽しさや深さがある。知らないこともいっぱいあるさ。だから、探りながら魚と対話する。そこが釣りの「妙」なんだよ。分かるかなぁ~。

 ルアーはメタルジグを使う。地元の名人、ジュンヤとヤスユキに聞いたら、80~100グラムが主流だって。ときには120グラムがあるといいらしい。今、駿河湾は数釣りで盛り上がってるんだと。ただ、駿河湾らしい1メートル超の“ドラゴン級”はポツリポツリだとか。狙ってやろうじゃないか!

 意気込んでいると空振りするケースは多いけど、今回はすぐ釣れた。大きくゆっくりの動きだな。その後、ゆっくり小刻みとちょっと早巻きで止めるパターンでも食ってきた。やっぱり数がいるんだろうな。おなかにフック(ハリ)が刺さって上がってくるのも多かったよ。

 最後は、タツローに「今日のパターン」を教えてもらった。これが面白い。120グラムを底まで落としてリールは半回転巻く、止める→また半回転巻く、止める…この繰り返しだ。面白いように5匹連続で釣れた。約1メートルのデカいのは、底からゆっくり動かして釣れたな。ビッグサイズは海底にへばりついているから、はがすように誘うイメージなのかもしれないな。

 「隣の船のおじさんのゆっくりしたサオさばきをマネした」という佐藤さんは14匹でサオ頭。なかなか鋭い観察眼だ。代吉は5匹、SHOGOは6匹、凌が3匹だ。オレは9匹でツ抜け(10匹以上)にあと1歩だったな。

 みんなに自分でつくったさわり心地のいい手ぬぐいを配っていたキム兄は「船に入って2歩で酔った」という名言を残してひっくり返ったね。まあ、いい釣りができた。海が落ち着けば、夜釣りのタチウオも始まる。早い動きにも対応してもくるだろうから、これからもっと期待できるな、駿河湾のタチウオは。

 ▼宿 田子の浦「海渡」【電話】0545・60・0708。ルアータチウオは午前5時集合、同5時30分で出船、正午前後に帰港。氷付きで8000円。夜便は、午後6時集合、同6時30分出船で同11時30分ごろ帰港。要予約。

 ▼今回の参加者 アニキ、お笑いタレント・放送作家で手ぬぐい職人木村祐一、木村の妻で女優西方凌、ロックバンド175RのボーカルSHOGO、映像プロデューサー佐藤和之さん、俳優で中学生釣り師佐野代吉、代吉の父和彦さん、ヘアメークアーティストのブチとアライちゃん、海渡の常連釣り師のジュンヤさんとヤスユキさん、房総のルアーメーカー「Blue Blue」吉沢タツローさん。