7月26日、千葉・内房でルアー・フィッシングの大会が実施された。トップ系プラグで夏の巨大魚シイラを狙う「TEPPATSU DOLPHIN FESTIVAL」が開催され、47人が参加して弘中司さんが初優勝をもぎ取った。

 レディース賞を取ったのは山口結花莉(ゆかり)さんだった。昨年、女性トップだった茂井マリエさんに誘われ、仲良しの長島ふみえさんと3人で保田「村井丸」に乗り込んだ。「てっぱつ」は初参加になる。「スタッフのみなさんが優しくて何も不安はなかったです。ほんわかして楽しくて、その上、賞までいただいて。楽しかったです」と山口さんは笑顔をみせた。

 同じく初参加で村井丸に乗船していた後藤祐樹さんはいきなりの3位。職場の先輩に誘われて、見よう見まねで投じた15センチのポッパーに77・5センチがヒットした。「ビギナーズラックです。保田港を出てすぐ、こんな真沖で釣れちゃうもんなんですね。驚きました」と後藤さんは目をパチクリ。

 その村井丸には、第1回から14年連続で皆勤出場している秋本和義さんも乗っていた。初めての入賞だ。「苦節14年、うれしいです」と話し「でも、てっぱつは自分が釣れなくても、同じ船に乗った誰かがヒットしたら、全員で協力してキャッチする。そこが魅力なんですよ」と秋本さんは親指を立てた。

 優勝は富浦「共栄丸」に乗った弘中さんで、初制覇。2010年に初出場で準優勝になった。「5年かけて念願の優勝に届きました。ふらつきのシイラをうまくヒットできたんですが、最後はタモ網に入れる直前でルアーが外れて、ちょっと慌てました」と弘中さんは苦笑い。

 てっぱつではサイズは伸びなかったが、共栄丸では7月31日から連日1メートル超がキャッチされている。笹子宏宣船長は「潮目も増えて夏の海になってきている。これからですよ、これから」。てっぱつがきっかけで、東京湾のシイラもスイッチが入ってきた。

 ▼成績 <1>弘中84センチ<2>秋本80センチ<3>後藤77・5センチ<4>藤城啓伸(共栄丸)77センチ<5>佐野義和(共栄丸)76センチ ★レディース賞 山口72センチ。(敬称略)

 ◆ルール ラインは16ポンド以上、ルアーは表層で誘うトップウオーター、ポッパーなどを使用する。フックは返し部分をつぶしたバーブレスに。審査対象は、シイラ1匹の叉長(さちょう=尾ビレの切れ目までのサイズ)で70センチ以上。

 ◆船 シイラ船の乗合は富浦「共栄丸」【電話】0470・33・2116。仕立てでは勝山「宝生丸」【電話】0470・55・2777、保田「村井丸」【電話】0470・55・1121。

 ◆「てっぱつ」やルアー、タックルの問い合わせ 「館山サウスエンド」【電話】0470・23・8827。