群馬・神流(かんな)湖で6月5日(日)、「2016日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」ヘラブナ部門の予選会が実施される。ヘラブナ道場では、予選に先がけて、現況を探りにいった。まぶしい新緑に包まれ、気持ちのいい環境でサオを振れちゃう。門下生の小沢誠史さん(32)の語りでお届けします。

 こんにちは、小沢と申します。子どものころからブラックバス釣りに熱中していましたが、6年前にヘラの魅力にとりつかれてしまいました。でも、天然の湖ではなく、管理釣り場しか経験がなかったんです。大関実コーチと知り合い、道場の存在を知ってビックリ。今年から天然湖デビューなんです。

 神流湖、いいですねぇ~。とにかく、広い。しかも湖を覆う新緑が素晴らしい。今回は上流域での釣行だったので、最初に引き船で移動。湖水は透明度が高いし、奇妙な形の島が点在していて、これはまるで宮城の絶景地・松島みたいですね。神流湖や ああ神流湖や 神流湖や~♪ 本当に気持ちいいです。

 私の入ったのは、岬状になった岩の先端。頭上には大木があって…ん?…黒い鳥だ。ウですね、ヘラを丸のみしちゃうウの巣がありました。本当にここで釣れるのか?

 何もないところにロープを張ってボートを固定させたのも、生まれて初めて。こりゃ、大変だけど楽しいなぁ。最初から釣り場が決まっているのではなく、自分で思いのままに釣り場を決められるのは、魚を釣るだけじゃなくてワクワクしてきますね。

 さて実釣です。「バラけながらも芯を残す」という配合でエサを作る。みなさんも、自分なりの配合で“マイエサ”をこしらえてください。反応はすぐに出ました。いきなり40センチのグッドサイズ。

 問題は、アワセですねぇ。ウキをなじませてから、赤・緑・黄色…ウキのトップが顔を出す。ここが勝負どころですね。早めに合わせることを意識してみてください。

 関川康夫師範代 小沢くん、いいねぇ。この状態の神流湖と相性が合うんだろうな。早めの勝負、いいだろう。粘らずに次々にエサ打ちができれば、テンポよく集まったヘラを飽きさせないようにしないとね。

 ときおり、ウの“フン爆弾”が落下してくる。ギリギリで当たらないようにボートを固定していました。これは私の推測なんですが、ウのフンに栄養素があるのかもしれないですね。

 同じく門下生の服部紫野さん(30=葛飾区)は最初苦戦していたようですが、最後2匹が42・5センチと43センチ。師範代がつきっきりで指導したおかげかな。

 大関コーチ 服部さんはよく粘ったねぇ。18尺(約5・4メートル)の両ダンゴ、ハリスはサバキ0・8号(上が60センチ・下は75センチ)。ハリはアラシ8号。肝心のウキは美晴オールマイティー7号。女性でも遊べる巨ベラ。いいですねぇ。

 結局、私はその後も好調で21匹、服部さんは6匹。大きなヘラと格闘するなら神流湖はオススメです。【構成・寺沢卓】

 ▼宿 神流湖「山水」【電話】090・5536・9982。6月5日の予選受け付けは、旅館「山水」前の西井商店で午前4時から。湖対岸の神泉ボート場桟橋に移動して、同4時30分から競技説明、同5時目安に出舟。帰着・検量は当日発表します。参加費はボート代込みで2500円、入漁料は1000円。引き船などについては要確認。