DeNAと横須賀市は27日、横須賀市長浦町にある2軍の練習施設を同市追浜の横須賀スタジアムに隣接した場所に移転し、機能強化させる基本協定を締結した。30年使用した既存設備の老朽化に伴い、これまでバラバラだった2軍公式戦を行うスタジアムと練習施設及び選手寮を一体化させる考え。若手育成を目的としたDeNAのもう1つの拠点が出来上がる。

 株式公開買い付けに成功した横浜スタジアムのボールパーク化を目指している中、横須賀市追浜の2軍施設は19年に完成する。この日、その基本協定書にサインした池田社長は「2大拠点が整ったかな。横須賀への密着度を深めていきたい」と話した。高速道路の横浜横須賀道路を横横線と呼ぶのに例え「横横ベイスターズ」と表した。

 今回の移転、機能強化に関して市の拠出は約42億円で、DeNAからの賃借料は年間1億8000万円。新たに市に建設してもらう練習用の球場に関して池田社長は「ハマスタの原寸に近いものをつくりたい。エキサイティングシートの出っ張りとか、同じようにできるんじゃないかと話している」とし、チーム強化の拠点としたい考えだ。

 ◆横浜スタジアムの改修 DeNAは1月21日、株式公開買い付けにより本拠地の運営会社「横浜スタジアム」を連結子会社にすると発表。買収により、魅惑のボールパーク構想が動きだすことになった。球団が打ち出した改修のキーワードは(1)色(2)イベント・演出(3)シート(4)歴史(5)野球の公園(6)食(7)芝(8)超える(9)景観の9つ。既に座席を球団カラーの青に塗り替える工事に着手しているほか、右翼席をなくして外から場内が見える開かれた球場、横浜を意識したレンガ塔の設置などのプランが披露された。