ソフトバンク森福允彦投手(30)が4日、国内FA権の行使を表明した。代理人とともにヤフオクドーム内にある球団事務所を訪れ、FA申請書類を提出した。「他球団からどういう評価をしていただいているのか聞いてみたかった」と話し、移籍前提のFA宣言に踏み切った。

 森福は今季50試合に登板。2勝1敗16ホールド、防御率2・00の成績を残した。ここ2年は左のワンポイントとしての起用が多く「自分の置かれている立場には満足いっていない。自分が一番輝ける、必要とされる場所でやっていきたい」と胸中を明かした。

 ソフトバンクはすでに複数年契約の条件を提示している。三笠球団統括本部副本部長は「(起用法は)100%要望を聞くことはできないが、思いは変わらない。引き続き待つ」と話した。現役時代に2度FA権を行使した経験がある工藤監督は、選手の権利に理解を示しつつ、「引き留めは球団の仕事だが、必要ならば」と電話などでも森福慰留に加わる考えを示した。

 中継ぎ左腕が補強ポイントの巨人が本格的に調査を重ねるなど、複数球団が興味を示しているとみられる。森福が移籍すれば、左の中継ぎが手薄なチームにとって痛手となる。