勝負強い打撃で開幕戦もエースを攻守で引っ張る。日本ハム宇佐見真吾捕手(26)が、プロ5年目で初の開幕マスクを確実にした。

巨人とのオープン戦(札幌ドーム)は、2打数2安打3打点をマーク。「点を取られたので、打って取り返したかった」。6回までに7失点したことは反省したが、得意のバットで2本の適時打を放った。

昨季途中から、開幕投手に決定している有原の“専属捕手”に定着した。この日は新加入のバーヘイゲンの特徴をつかみながらのリード。「シーズンへ向けて、いろいろ話していきたい」としたが、有原とは「あうんの呼吸」ができている。

クラッチヒッターぶりが心強い。オープン戦は5試合に出場し8打数3安打4打点、打率は3割7分5厘。正捕手を争う清水と出場機会を分け合いながら、少ない打席数の中で打点はチームトップに浮上した。「チャンスでは、より一層集中してやっている」。3安打とも適時打で、得点圏打率は7割5分。途中加入した昨季も得点圏打率は3割3分3厘を記録した。下位打線でチャンスに強さを発揮できれば、チームの得点力も高まる。

6回2死一、二塁では、巨人に同期入団した桜井から右翼フェンス直撃の2点適時三塁打。仲のいい元同僚にも成長を見せつけ、正捕手奪取へも弾みがついた。「(清水)優心には負けないようにやりたい」。ライバルと切磋琢磨(せっさたくま)しながら、開幕へ向けてギアを上げていく。【木下大輔】

▽日本ハム栗山監督(2安打3打点の宇佐見について)「打つイメージが強いけど、キャッチングやハンドリング、ボールを止める力、投げる力とか、キャッチャーとして高い技術を持っている。もっとうまくなると思う」