タモリ(71)が「第68回日本放送協会放送文化賞」を受賞し、17日に都内で行われた贈呈式に出席した。同賞は放送事業の発展と放送文化の向上に貢献した人に贈られる。

 タモリは「番組としてはNHKが一番古い付き合い」と切り出し、デビューから数年後、NHK「ばらえてい テレビファソラシド」にレギュラー出演していたと話した。「当時、私は今で言うと、江頭2:50と同じような扱いでして。あれは何するか分からないから、番組に呼ぶなという風潮の中、レギュラーとして初めて出まして。当時の思い出が一番印象に残っています」と語った。

 実は放送後、抗議が心配だったと明かした。「スタッフに聞いたら『テレビファソラシドは間違いです。正しくはドレミファソラシドです』という抗議が来たと聞きました。腰が抜けたような感じになりました」と笑わせた。

 出演中の「ブラタモリ」についても「これも『テレビファソラシド』と同じく、無謀な行為でございました。地学、地質というマイナーな分野と歴史と合わせて街をぶらつく。出てくるのは、私と新人アナウンサー、テレビにはほとんど出たことがない、テレビを見ている人にとっては土地のオヤジの3人だけ。しかも土曜の夜7時半からやるという無謀な行為」と自虐的な言葉を交えて笑わせた。一方で「ようやく最近、そこかしこで、ちょっと褒められるようになりました。本当にうれしく思っています。番組のスタッフに深く感謝いたします」と言ってあいさつを締めくくった。