カズのフットサル日本代表デビュー戦となる親善試合ブラジル戦(10月24日、代々木第1体育館)に「KINGシート」が設置される計画が浮上した。日本協会関係者が27日、明かした。FPカズ(45=横浜FC)の代表入り効果で、26日に始まったブラジル戦とウクライナ戦(10月27日、旭川)のチケット先行販売の予約が瞬く間に埋まり、予定を前倒しして終了。満員を見込み、ブラジル戦の会場の両ゴール裏には計1000席ほどの仮設スタンドを設営する計画が判明した。

 チーム強化だけではない、カズ効果が早くも表れた。26日午前10時から28日午後6時にかけて行われていたチケット先行販売の予約が親善試合2試合とも瞬く間に埋まり、この日までに予定を前倒しして終了した。日本協会関係者は「ブラジル戦では代々木第1のゴール裏に仮設シートの設営を考える」と明らかにした。

 代々木第1体育館は1万3000人強を収容できる構造になっているが、安全面などのさまざまな条件を加味すると9000人ほどの動員しか見込めないという。ただ、仮設シートで1000席を増設できれば、カズのフットサル日本代表デビュー戦は1万人を超す観客で埋まる可能性がある。

 日本フットサル界で史上最多動員記録は、06年5月5日の当時サッポ監督が率いた日本がブラジルと対戦し、代々木第1体育館で行われた親善試合で8749人。この時は満員札止めとなった。今回は11月のフットサルW杯タイ大会の1次リーグでも対戦するブラジルとの前哨戦でもあり、記録更新も夢ではない。

 フットサルは強烈なシュートを至近距離から放つため、ゴールからそれた一撃がゴール裏の観客を直撃するリスクはある。ただ、Fリーグでもゴール裏席を設けているチームがあり、それらを参考に「ゴール裏から10メートルくらい下げた場所に仮設シートを設置し、子供の着席の可否」などという安全面を考慮した計画づくりにも動いている。

 今日28日に発表される日本代表候補静岡合宿(10月1日~)のカズのメンバー入りは決定的で、ますます注目度は上がっていくはずだ。第2の故郷と言えるブラジルを相手に、カズの強烈なシュートを臨場感あふれるゴール裏で堪能する-。ファンにとっては貴重な経験となりうる座席が設営されれば、まさに「KINGシート」となりそうだ。