米国産牛肉の検査官、除去義務認識せず
ジョハンズ米農務長官は20日、対日輸出した米国産牛肉に牛海綿状脳症(BSE)の病原体がたまりやすい特定危険部位の脊柱(せきちゅう)が混入していた問題で記者会見し、農務省が派遣した検査官らが「除去する必要性を認識していなかった」と述べ、検査態勢に深刻な不備があったことを認めた。問題の牛肉を輸出した食肉業者も「輸出基準の解釈に誤解があった」と釈明。貿易再開に際して両国間で定めたルールを米側の官民がいずれも破っていたことが明らかになった。
米国産牛肉に対する日本の消費者の不信は一層強まり、再停止された貿易の再開には長期間を要する可能性が出てきた。
ジョハンズ長官は会見で「この問題を極めて深刻に受け止めている」と述べた上で、検査ミスを犯した担当者に「適切な人事上の措置」を取ると明言、省内処分に踏み切る意向を表明した。原因究明に向けて徹底した調査にも着手、再発防止策と併せて早急に日本政府に報告すると約束した。
今回の牛肉が出荷された詳しい経緯は不明だが、長官は「書類を見れば脊柱が混入していると分かるのに、除去が必要という事実を(誰も)認識していなかった。起きてはならないことだ」と強調、現場の検査官だけでなく、実際に輸出されるまでチェック機能がまったく働かなかったことに不快感を示した。
しかし、米国産牛肉の安全性をあらためて強調した上で「日本政府が実施したのは一時停止措置と理解している」と語り、短期間で輸出を再開できることへの期待を示した。
[2006/1/21/14:40]
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