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リシャール豪快12秒2/共同通信杯

坂路を単走で追い切られたフサイチリシャールは、抜群の切れを見せた(撮影・山岸満)

 クラシック候補が激突する共同通信杯(G3、芝1800メートル、5日=東京)の追い切りで、昨年度の最優秀2歳牡馬フサイチリシャール(牡3、栗東・松田国)が、坂路でラスト2ハロン12秒2−12秒2の快ラップを刻んだ。引っ張り切れぬ手応えで頂上まで駆け上がり、万全の仕上がりをアピールした。また、アドマイヤムーン(牡3、栗東・松田博)もウッドコースで抜群の反応を見せた。

 2歳王者フサイチリシャールが、G1馬の迫力を見せつけた。坂路2本目。降雨で多分に水分を含んだチップの塊を、豪快に後方へ跳ね上げていく。前肢の鋭いかき込み、後肢の力強い蹴り。荒れた馬場コンディションもお構いなし。前半セーブしたため4ハロンは58秒8と平凡だが、しまい2ハロンは12秒2、12秒2の切れ味。規格外のスピードとパワーを存分に見せつけた。

 「速くならないように指示しました。先週51秒2をマークしていますから」。松田国英師(55)が満足そうな表情を浮かべた。目標を先に置くG1ウイナーの始動戦。当然ながら微妙なサジ加減が必要になってくる。オーバーワークを避けるための2週連続の単走追いは、順調な仕上がりにあることの証明でもある。

 「馬体は男馬らしく成長してきましたね。昨年は前に馬を置いてもリラックスして走れるように反復練習させましたが、今回は下手に併せてテンションを上げる必要はないと判断しました」と指揮官。

 クラシック候補と呼ばれるアドマイヤムーンとの初対決、さらにはショウナンタキオンのリベンジも受ける。豪華なG3戦。注目の高さは報道陣の数からもうかがえる。松田国厩舎のゲストルームにはテレビカメラ2台を含めた20人以上の記者が押しかけた。訪問者の関心は「全体の時計が遅くないか?」ということだ。

 「まだレッドゾーンには入れてないし、そのゾーンの幅を狭める必要もない。今やるべきことはキッチリと乗り込むことです」。すでに夢プランも表明している。皐月賞、NHKマイルC、ダービーの春のG1・3連覇が目標だ。驚異の心肺能力を受けついだクロフネ2世が狙うは5連勝。その能力の絶対値に寄せる信頼は絶大だ。春の栄光を幾度となく味わったトレーナーは、冬場の勝ち方も知っている。【中西典章】

[2006/2/2/08:53 紙面から]

写真=坂路を単走で追い切られたフサイチリシャールは、抜群の切れを見せた(撮影・山岸満)


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