日本女子代表、7発発進に笑顔/五輪予選
<女子サッカー:アテネ五輪アジア予選>◇初日◇18日◇1次リーグ◇東京・駒沢競技場ほか
女子日本代表がアテネへ向けて大勝発進した。C組の日本は、ベトナムを7−0と一蹴。MF宮本ともみ(25)FW大谷未央(24)の2得点ずつなどで大量得点を奪い、22日のタイ戦、五輪切符のかかる24日の準決勝に弾みをつけた。五輪最終予選、W杯1次予選初戦で苦戦した男子U−23代表、A代表とは対照的に、スタンドとテレビの前のファンに女子代表の強さをアピールした。
これほど青いユニホームが強さを見せるのは、久しぶりだ。国際サッカー連盟(FIFA)ランク14位の日本は同42位のベトナムを寄せ付けなかった。口火を切ったのは、宮本だった。前半3分、左CKからのこぼれ球を拾って左足で先制ゴール。4分後にはスローインからボールをつなぎ、ゴール前に詰めた大谷が強烈なシュートを決めて畳み掛けた。その後も次々と得点し、最後はエース沢が格の違いを見せつけた。
「お客さんがたくさん来てくれて、うれしかった。自分も点を取れたし、まずまずのスタートだと思います」と、大谷は笑顔で振り返った。女子の天皇杯と言われる全日本選手権の今年の決勝は、田崎(現TASAKI)対日テレという黄金カードだったが、観衆は1641人。しかしこの日の駒沢には6513人が集まった。昨年、国立競技場で行われたW杯予選プレーオフのメキシコ戦の1万2743人以来の大観衆。64年東京五輪のサッカー競技が行われた五輪ゆかりのスタジアムで「強い女子」をアピールした。
前回の00年シドニー五輪は、予選を兼ねていた99年米国W杯1次リーグで敗退して出場を逃した。それを合図にしたように女子サッカーの人気が下降。Lリーグを応援していた企業も次々と撤退した。今回、また五輪出場を逃したら…。だれもが同じ危機感を持って臨んでいた。その緊張感が好結果をもたらした。
試合後、上田監督は「これで、北朝鮮に向けた準備ができます」と安どの表情を浮かべた。切符がかかる準決勝はアジア女王の北朝鮮との対戦が濃厚のため、それを想定した練習に重点を置いてきた。先を見るあまり、初戦で格下に足元をすくわれるのではという周囲の杞ゆうを一掃。大黒柱の沢が不調でも、5バックでゴール前を固める相手をセットプレーとサイド攻撃で攻略、今後の戦い方にメドをつけた。22日のタイ戦はこの日の主力を休ませ、他のメンバーも試す。最も調子のいい11人を北朝鮮戦にぶつけるつもりだ。
現在、北朝鮮には7連敗中。現代表でアジア女王から得点した選手はいないが、大谷は「点を取って持ち味を見せたいですね」。2大会ぶりの五輪切符の予感は十分だ。【北村典子】
[2004/4/19/10:00 紙面から]
写真=後半14分、大谷(中央)はGKチャンをかわし、自身2点目を決める(撮影・柴田隆二)
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