中田離脱…6・9W杯予選インド戦主将抜き
【プラハ(チェコ)27日=岡本学、永井孝昌、中村基也】日本代表のMF中田英寿(27=ボローニャ)が、「グロインペイン」(骨盤、股関節周囲の過負荷による痛み)のため、今日28日の親善試合チェコ戦を欠場する。26日に当地に入ったが、白石稔代表チームドクターの診断を受け、ジーコ監督(51)に説得されて決断。長期休養が必要とされ、5月末のイングランド遠征、6月9日のW杯アジア1次予選インド戦(埼玉)の出場も見送られることになりそうだ。主将離脱の中、日本は前日練習で3バックの新布陣をチェックした。
中田はスパイクではなく、アップシューズで練習会場に現れ、実戦練習に加わることはなかった。主将として代表を引っ張ってきた鉄人が、別メニューの調整。練習後、ジーコ監督とともに会見し、離脱を発表した。「監督とドクターと話をして、試合に出られないことになった」と中田は説明した。その横で、深刻な表情をしていたジーコ監督は「明日出ないのは決定。健康上のことを考えて決めたが、1日も早く復帰してほしい」と話した。
グロインペイン症候群。ボールを蹴るサッカー選手ならではの「職業病」だった。白石代表チームドクターは「骨盤関節周囲の過負荷による痛み。診察して大事を取って休ませることにした。慢性的に負担がかかるとなる。休めば治る」と説明。鉄人中田でも、ここ数カ月の超人的スケジュールで内転筋炎、そけい部痛を併発していたのだ。
3月31日のシンガポール戦から違和感があったという。所属のボローニャに戻り、4月4日のレジーナ戦で出場したが、パフォーマンスが明らかに落ちていた。7日には別メニューで練習。17日にはマッツォーネ監督が「彼は足の付け根を痛めている。休ませたい」と、中田の故障を初めて認めた。それでも無理してチームをセリエAに残留させるためにプレーを続けた。25日にもシエナ戦に出場。ボランチとして後半42分まで出場し勝利に貢献。念願のセリエA残留を決めた。
大きな仕事を終えて、プラハに入った。今度は日本代表の主将として、強豪チェコと戦うつもりだった。が、1人のサッカー選手として冷静に判断せざるを得ない状況がそこにあった。
この痛みは簡単には消えない。かつては中山雅史が1年を棒に振ったこともある。日本代表としては5月末からのイングランド遠征にも中田の帯同を断念するつもりだ。「欧州のリーグがオフになる6月のインド戦も無理に招集する必要はない」との意見もあり、見送られる可能性が高い。長引けば、7月20日開幕のアジア杯出場も微妙となる。
中田が見守る中で、代表は3バックで最後の調整。小野、稲本のダブルボランチにトップ下は藤田という布陣でチェコ戦に臨む。中田は、セリエAの残り試合も欠場が決定的。走り続けた「鉄人中田」が、しばらく羽を休めることになりそうだ。
[2004/4/28/08:17 紙面から]
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