<社会人野球東京大会>◇10日・3日目◇2回戦◇神宮球場ほか
3年連続3度目出場の七十七銀行(宮城)が延長12回、8−9で王子製紙(愛知)にサヨナラ負けした。初回に4番高橋利信内野手(26)の中前安打などで3点を先制、一時は6点差までつけた。しかし、先発植松良太(22)ら新人3投手が終盤力尽き、リードを守れなかった。大差からの逆転負けで、ルーキーたちにはホロ苦いデビュー戦となった。
七十七銀行の村瀬公三監督(38)は「予定通り」と新人3投手のリレーを見せた。先発マウンドに立ったのは植松だ。八戸大時代は青山浩二投手(楽天)に次ぐ2番手として、北東北大学リーグ通算10勝を挙げている。昨年の大学選手権、四国学院大戦以来の神宮に「攻める気持ちがあった」と燃えた。
オープン戦の登板はなく、この試合が社会人デビューだった。村瀬監督から「いけるところまでいけと言われた」と初回から飛ばした。直球は130キロ台。右横手から制球の良さを生かし、丁寧な投球を続けた。2〜4回まで先頭打者を塁に出すが、要所で三振を奪い切り抜けた。7回2/3を投げ、10安打を浴びたが自責点3と粘りの投球だった。
しかし後を受けた猪子匡史投手(22)が9回裏1死で満塁弾を浴び、同点。ここで加賀谷渉投手(22)が登板した。1球ごとに「オラッ!」とほえる熱い投球で、後続をピシャリと抑えた。仙台大4年春のリーグで東北福祉大を完封するなど最速145キロ、通算21勝の実力派だが、全国大会の経験はない。秋田・能代高時代も1年夏の4強が最高成績だった。「神宮はあこがれの舞台だった。(マウンドに上がって)最高です」。敗戦投手にはなったが、3回4奪三振とこの日最も輝いた。
試合は6点リードからの逆転負け。それでも村瀬監督は「(新人たちは)よく投げてくれた。いい勉強になったはず」とたたえた。植松は「8回は疲れていた。9回まで投げきれるように」。加賀谷も「相手は全国優勝を経験している打者たち。それを抑えないと」と社会人のレベルの高さを痛感。敗戦から得たものは大きかった。【清水智彦】
[2006/3/11/11:48 紙面から]
写真=12回表に一時は勝ち越しの適時打を放った宇都はタッチをかわし、守備につく
|