文句なしの逃走劇だった。浅井康太(32=三重)が打鐘3角すぎからのカマシ先行で別線を封じ、通算20度目のG3優勝を果たした。11日開幕の松戸オールスターへ大きく弾みをつけた。

 GP覇者が「真の自在選手」の走りを誇示した。前が流した打鐘すぎにすかさずスパート。「打鐘すぎにタイミングがあったので。自在選手は先行できて自在と呼べる。後ろを見ずペースで駆けられました」と、会心の勝利に胸を張った。先月サマーナイトFでG2を制し、G3Vも今年5度目。松戸オールスターではG1制覇の期待も高まる。「400と33は違うし新車は多分使わない。体を作って、しっかり仕掛けられる脚力をつけて松戸に行きたい」。5年前、初めてG1を制した原点の地、弥彦での優勝をタイトル奪回の追い風にする。【山本幸史】