田村治郎(31=伊勢崎)が鮮やかな追いを決めて、待望のグレード戦初制覇を果たした。7枠で7番手スタートから的確なさばきで追い上げ、6周3角で2番手に上がると最終周3角で先行する広瀬にこん身の切り込みで首位を奪った。

 前走川口の日本選手権でSG初優出(5着)。その経験を生かしたのが勝因となった。「SGの優勝戦に乗れたのが大きい。いつもならあせって早仕掛けになるところだが、冷静にいけた。8周をちゃんとあと何周か確認してあせらずにいけました」と振り返った。

 タイヤと車の仕上がりも良かった。「初日のタイヤでいって1つも滑らなかった。吉原(恭佑)君に整備のアドバイスをしてもらって、伸びがあるからコーナーで余裕があった」と後輩への感謝も忘れなかった。