リオ五輪代表の中川誠一郎(36=熊本)がスプリントで大会4連覇を達成し、日本代表の貫禄を示した。

 雨谷一樹との決勝1回戦では内を突かれて先着を許したが、これが雨谷の内側追い抜きで降格処分に。続く2回戦は、逃げで真っ向勝負を制し、文句なしの強さを見せつけた。中川は「1本目で負けたけど、それほど足を使っていなかったのでまだ大丈夫だと思った。リオ五輪の代表なので、今年はさすがに優勝しないとって。実戦の感覚でいい刺激が入った。いい大会になった」と、誠ちゃんスマイルで喜びを語った。競輪ではダービー王、そして日本のスプリントでも絶対王者となった。さあ、リオ五輪だ。「悔いだけは残さないように。1度目(ロンドン)で後悔したとは言いたくないけど、悔いも残ったので。しっかり調整して、いい報告を持って帰れるように」と表情を引き締めた。輪界が誇るトップレーサーが、世界へと羽ばたいていく。【山本幸史】