吉原恭佑(27=伊勢崎)が雨の激戦を制し、グレード戦初優出でG1初優勝の偉業を達成した。デビュー3年2カ月での快挙。今年2度目の優勝で通算3回目。2着は高橋貢、3着は荒尾聡が入った。

 優勝争いは外に高橋と荒尾、内は吉原で、3車による大接戦が演じられた。7周目で荒尾が後退し、ゴール直前で吉原が高橋を差し切った。「試走の感じは優勝できるとは思わなかったし、ゴールも負けたと思った。優勝は信じられない。夢みたい」と相好は崩れっぱなしだ。

 レース運びも冷静だった。スタートは「ばっちり決まりました」と5番手に付け、終始内を走って展開が開けた。「だれも内に行かないと思った。滑りとドドドが少しあったけど、あせらないように集中して思い切っていった。準決は外に見えて失敗したこともあるし」と勝因を話した。【大野義孝】