日本サッカー協会の霜田正浩強化担当技術委員長(48)が5日、日本代表次期監督にバヒド・ハリルホジッチ氏(62=ボスニア・ヘルツェゴビナ)を12日の理事会に推挙すると明言した。霜田委員長から次期監督候補者について具体的な名前が出るのは初めて。2月3日に八百長関与疑惑でアギーレ前監督が解任されてから約1カ月、次期監督が事実上決定した。

 アギーレ前監督の解任後、後任選びを始めて約1カ月。テレビカメラ6台、約50人の報道陣を前に、霜田技術委員長から次期監督の名前が初めて明かされた。

 「技術委員会として、12日の理事会に推挙する監督が決まりましたのでご報告します。元アルジェリア代表監督のハリルホジッチ監督に、技術委員会としては次期代表監督をお願いしたいと決まり、細かい条件もある程度、本人に納得していただきました。12日の理事会で承認していただき、正式契約、正式発表となります」

 200万ユーロ(約2億7000万円)の年俸など条件面は合意済みで理事会で承認されるのは確実だ。この日、東京・文京区のJFAハウスには法務委員長の三好豊弁護士らも集まった。契約内容の細部について調整、確認したとみられる。

 霜田氏は「12日の理事会が終わるまでは、細かい交渉の経緯などはお話しできません。理事会を待っていただければと思います」と話した後、報道陣から矢継ぎ早に質問が飛ぶと「すべては12日の理事会が終わらないとお話しできないので、終わってからお話しします」。1分43秒の短時間の取材対応だったが、口元には笑みが浮かんだ。今後はコーチ人事などについて、決定へ向けた最後の詰めの作業を行うとみられる。