日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(62)が就任2戦目で、再び選手たちにサバイバルを課す。28日の大分市内での練習冒頭。選手を集めると、特にチュニジア戦で出場機会がなかった選手に「次は君たちの番。チャンスを生かせるよう頑張れ」と奮起を求めた。

 前夜の会見では「おそらくほぼ全員がチャンスをにぎれる。まだ決めていないが、今日プレーしなかった大半の選手が出場する」と明言。アギーレジャパン時代の主力のほとんどを先発から外して驚かせたが、多くの選手の実力を見極めるべく、次戦でも大きくスタメンを入れ替える。

 選手の輪の中ではさらに、代表各選手に独自の強化メニューを課するよう、J各クラブおよび海外組の所属クラブに依頼する考えも示した。そして「もしも所属クラブで試合に出られない状況なら、この倍はやってほしい」と鼓舞した。

 日本協会の霜田技術委員長は「監督が持っているノウハウを、日本全体で共有することができれば日本サッカーのレベルアップにつながる」と波及効果にも期待した。キーワードとして「日本サッカーのアイデンティティーを確立する」と掲げている。日本の進むべき道を示す取り組みは、代表のピッチの内外で着々と進む。【塩畑大輔】