なでしこジャパンの切り札、FW岩渕真奈(22=Bミュンヘン)が劇的な決勝弾を決めた。

 0-0での途中出場から15分後に大仕事だ。「ホントに時間がない状況だったので、とにかく点と思って入った」。MF宮間の左CKを中央でDF熊谷が競り合うが、DFにクリアされる。そのセカンドボールにMF宇津木が飛び込み、左足でシュート。しかしミートせず、右にいたDF岩清水の前に転がった。これを岩清水が左足で押し込もうとするが、相手GKがセーブ。再び目の前に転がったボールを右足で左に送ると、フリーになっていた岩渕が右足で低空ボレー。W杯初得点でついにゴールをこじ開けた。

 先月の国内合宿中に右膝を負傷。リハビリが続き、1次リーグ第3戦エクアドル戦でようやく復帰した。苦しい時期を乗り越え「素直にうれしい」と喜んだ。2大会連続の4強入りに導く救世主弾。「みんなが頑張ってくれた90分だったので、少しでも貢献できて良かった」。愛くるしい笑顔を見せたチーム最年少は「まだ、なでしこでゴールが少ない(通算4点目)んですけど、また大事なところで決められる選手になりたい」と頼もしく話した。