日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(64)が、勝利の重要性を説いた。堺市でのGK限定合宿を19日に打ち上げ、18日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)で好守を見せたユベントスのイタリア代表GKブフォン(38)を例に勝敗を分ける重要な役割としてGKにさらなる成長を求めた。

 睡眠時間を削ってでもハリルホジッチ監督は、堺市内の宿舎で未明の中継を見た。その約4時間後、興奮冷めやらぬ様子で選手に訴えかけた。「ブフォンがすごいプレーをした。(GKは)本当に繊細なポジション。自分に自信がある、勇気がある、そうでないとハイレベルには行けない」。

 ブフォンがPKを防ぎ、10人のユベントスが1-0で勝利した一戦を例に挙げ、どれほど重要なポジションかを強調した。「フットボールの唯一の真実は結果だ。プレーが悪くても勝てばそれで良く、ものすごく(内容が)良くても、結果が出なければ批判される。特に監督はそうだ」。そう力説すると「ここまで聞いてくれてありがとう」と選手にお礼を述べた。

 来月11日にホームでB組首位サウジアラビアと対戦する。「GK190センチ論」を唱えながら、基準クリアのシュミットと林の2人は故障でこの日の実戦メニューに参加できないまま合宿を打ち上げ。いよいよサウジ戦で、同監督の真価が問われる。【益子浩一】