犬飼改革第1弾は、代表選手とサポーターの機上交流だ。W杯最終予選初戦となるアウェーでバーレーン戦(9月6日)に、岡田ジャパンはチャーター機を利用することが決定。その帰りの便にサポーターを同乗させることが13日、分かった。14日に、日本協会から搭乗人数、日程など詳細が発表される予定だ。

 日本代表は、直行便のないアウェー戦にチャーター機を使用することが多いが、その便にファンを同乗させるのは初の試み。これまでは、機上トラブルほかのリスクなどを考慮し、避けてきた。しかし7月に就任した犬飼基昭会長(66)が、人気低迷にあえぐ代表について、サポーターとの密着性の重要さを強調。それを受け、協会内で協議を重ね、決定した。

 日本協会幹部は「選手はクラブではファンサービスを積極的にするのに、代表ではあまりやらない。会長の言葉通り、意識を変えていかないといけない。ファンあっての代表だし、今回は代表とファンの距離を縮めるいい機会になる」と、機上交流に期待を込めた。

 勝てば、選手、サポーターが一体となって勝利の美酒に酔いしれる心地よい帰国となる。一方で仮に負けた場合、日本代表は10時間以上も逃げ場のない密室で、ファンの冷たい視線にさらされる「針のむしろ」に座らされることに。選手にとってはプレッシャーになるか、ファンの熱い気持ちが実感できるいい機会になるか。快い帰国のためにも、勝つしかない。