日本代表は今日11日、長居スタジアムで2014年W杯ブラジル大会アジア3次予選タジキスタン戦を迎える。

 日本代表MF中村憲剛(30=川崎F)が悩めるエースを救う。タジキスタン戦はトップ下での先発が濃厚。前日の公式練習を終えると「イメージはできている。周りとうまくプレーできればと思う。アドリブをきかせながら90分戦いたい」と、FW香川真司(22=ドルトムント)らへのラストパスを思い描いた。

 中村には不敗神話がある。代表のホーム戦でアシストを決めた試合は6戦全勝。08年2月6日に始まり、中村のパスが仲間をゴールへと向かわせてきた。FW岡崎、DF長友へもアシストを記録しているが、昨年9月4日のパラグアイ戦では香川へスルーパスを通し、決勝点につなげた。香川の得意な「スペースに走り込んでのワンタッチプレー」を演出した。

 7日のベトナム戦は後半開始からトップ下で出場。香川が前半で退いたためパラグアイ戦以来の共演は持ち越し。ベトナム戦後には連係も確認。「うまく消化しようとしている」と型にはまりすぎていることを反省した。チーム全体が香川の復調を願っているが、中村の出場は香川への特効薬となり得る。「隙のない戦いをしたい」という中村のアシストが勝ち点3をもたらす。【加納慎也】