裏を狙え!

 韓国代表MFの柏ハン・グギョン(韓国栄、23)が、W杯ブラジル大会の1次リーグC組で日本代表と対戦するギリシャの弱点を指摘した。5日の国際親善試合ギリシャ戦にフル出場したハンは10日の練習後、対戦時のギリシャの印象を明かし「堅守」を破るヒントを明かした。

 仮想日本と位置付けられた韓国はアウェーで2-0で完勝した。前半18分に朴主永(ワトフォード)がDFラインの背後を突いて先制し、後半10分には速攻から孫興民(レーバークーゼン)が追加点を奪った。ハンは「DFは裏のスペースに走り込まれるのをすごく嫌がっているように感じた。足も速くない。直接的なコンタクトには強いけど、斜めのパスには反応できていなかったと思う」。W杯欧州予選10試合で4失点だった守備力のもろさに、やや拍子抜けの様子だった。

 DFラインの裏に走り、斜めのパスを受けてシュートに持ち込む攻撃は岡崎のおはこだ。5日のニュージーランド戦でも前半4分に香川のロングパスで抜けだして先制ゴールを決めた。ハンは選手名は挙げなかったが「日本にはアタッカーも中盤もいい選手がいる。ハマれば大量得点もいけると思う」とまで言った。

 平均身長185センチのDF陣は屈強だが、ハンは「名前を挙げて注意する選手は1人もいなかった。攻撃陣も2、3人でカバーすれば怖くない」と言う。ギリシャが調整不足だったとはいえ、DFラインの裏を突く攻撃がきわめて有効だと分かったことは確かだ。【桑原亮】

 ◆ハン・グギョン

 1990年4月19日、韓国生まれ。崇実大を退学し、10年に当時J1の湘南に加入。13年まで4年間で、J1で49試合、J2で57試合に出場。今季から柏に加入。韓国ではU-17(17歳以下)から各年代の代表を経験。183センチ、74キロ。血液型B。利き足は右。