日本代表候補にリストアップされている現役慶応ボーイの東京FW武藤嘉紀(22)に思わぬアピールチャンスが訪れた。今日23日の浦和戦(味スタ)に、同代表ハビエル・アギーレ監督(55)が視察に訪れる。20日の天皇杯松本戦で、来日2度目の視察をしており2戦連続、しかも中2日の試合で同一クラブを直接見るのは異例。左太もも打撲で松本戦を欠場した武藤は復帰確実で「普段と変わらず、泥臭くプレーしたい」と冷静に言った。

 別メニュー調整を経て全体練習に合流した武藤は、居残り練習をするほど体力は有り余っている。「みんなが疲れている中で、元気な自分が引っ張っていきたい。守備でも攻撃でも、献身的に動きたい」と言い切った。攻撃ではあと1点決めればクラブの新人記録6点に並ぶ。守備でも、DFラインでパスを回す浦和を「どうやってプレスをかけるのか確認した。自分たちのやりたいことはやれる」と自信を持って臨む。

 同監督がメンバー発表前最後の公式戦で再び東京戦を選ぶ理由として、前回不在だった武藤の出場が必然的に挙げられる。インパクトを残せば、現役大学生での代表選出もグッと近づく。【栗田成芳】