◆バルセロナユース(フベニールA)FW李承佑(イ・スンウ、18)

 「韓国サッカーの未来」と称される逸材がいる。バルセロナユース所属で、U-19(19歳以下)韓国代表のエースFW李承佑(イ・スンウ、18)だ。まだ日本にはなじみのない名前だが、16年3月にはバルセロナBに昇格し、プロデビューを果たすなど、現時点で世界の評価は東京ユース久保建英(たけふさ)より高い。

 トリッキーな高速ドリブルなど、プレースタイルが似ていることから「韓国のメッシ」とも呼ばれるが、李は「メッシと言わることはうれしいけど、僕は自分だけのテクニックで勝負したい」と話す。その李がコアな日本のサッカーファンに知られたのは、14年にタイで開催されたU-16アジア選手権だ。U-17W杯出場をかけ、8強で日本と対戦した。

 日韓戦の前に李は「自分たちのプレーができれば、日本には軽く勝てるだろう」と挑発し、韓国国内では「よく言ってくれた」。「試合前に相手を刺激する必要があるのか?」と、世論が2つに分かれた。その試合で李は2得点を決め、韓国を世界に導いた。特に2点目は自陣からの60メートルドリブルシュートで、日本のサッカーファンに強力な印象を残した。

 17年5月には地元韓国でU-20W杯が開催される。飛び級で東京ユースFW久保も出場する可能性が高く、アジアの将来を担う2人の戦いに世界が注目する。【盧載鎭】

 ◆李承佑(イ・スンウ)1998年1月6日、韓国・水原生まれ。仁川U-15から11年に3年契約でバルセロナ移籍。ユースでは11-12シーズンに26試合38得点で得点王、翌シーズンは12試合21得点。13年12月にはチェルシー、マンチェスターC、パリサンジェルマンなどからオファーが届いたが、バルセロナと5年間契約延長。173センチ、60キロ