陸上女子中長距離で1990年代に旋風を起こした中国の「馬軍団」の元エース、王軍霞さんが組織的なドーピングを告白したとの報道について、中国国家体育総局の報道官は9日までに「(薬物)使用は決して許されない」として、国際陸連の調査に協力する姿勢を示した。

 記者の質問に答える形で声明を出した。報道官は「ドーピングは選手の健康を害するだけでなく、公平な競争原則に違反し、スポーツ精神に反する。一種の詐欺行為だ」と強調した。

 王さんは3000メートルと1万メートルの世界記録保持者。95年に「大量の違法薬物を何年も服用させられたのは事実だ」とチームメートと一緒に署名していた手紙が今月、中国のインターネット大手サイトに掲載された。中国社会で大きな話題となり、国際陸連が中国側に調査協力を要請した。