<女子ゴルフ:KKT杯バンテリンレディース>◇最終日◇20日◇熊本空港CC(6455ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝1800万円)

 アマチュアの勝みなみ(鹿児島高1年)が重圧を感じさせないプレーで「ツアー史上最年少V」と「史上4人目のアマチュアV」の2大快挙を成し遂げた。

 首位と1打差2位で迎えた最終日は、最終組の1組前でプレー。同組で同スコアだった原江里菜、O・サタヤが早々にボギーを重ねて自滅するのを横目に、2番のバーディーで首位に立つと、最後まで並ばれることなく逃げ切った。

 「何か自分の体じゃないみたいで。プレー中もそうでした」。その違和感が、重圧かどうかもわからぬまま、いつものように歌いながらのラウンド。熱狂的ファンである阪神の応援歌「六甲おろし」こそ歌わなかったが、お気に入りの大ヒットアニメ映画「アナと雪の女王」の主題歌や、幼稚園で習った「アイスクリームのうた」を口ずさんでいた。

 終盤17番のティーグラウンドでは「お腹が減ってしまって」と、昆布のおにぎりをパクリ。ところが、予想外に早く自分の打順となり、口の中のご飯を飲み込まないまま、ドライバーでフェアウエーど真ん中をとらえる離れ業を演じた。「だって、無理に飲み込んだら、体に悪いので」と無邪気に振り返った。

 今回の優勝の資格で、本人が望み、日本女子プロゴルフ協会の承認さえ得られれば、15歳のツアープロになれる。しかし、勝は「将来はプロになりたいですが、すぐになるかどうかは…まだ全然考えていません」。次戦は5月2日開幕のサイバーエージェントレディース(千葉・鶴舞CC)に出場する。