7人制ラグビー女子日本代表のエース、山口真理恵(26=ラガール7)が「学校教育にラグビーを取り入れてほしい」と熱望した。25日、16年リオデジャネイロ五輪アジア予選(11月7~8日、香港)に向けた埼玉合宿を打ち上げ、直前合宿地の沖縄に移動。「そのためには必ず五輪の権利をとらないと。選手ができるのは結果を出し続けること」。男子15人制のW杯に続く快進撃での、ラグビー普及に意欲を燃やした。

 自身も小学生時代は、タックルの代わりに腰に下げたタグ(ひも)を取る「タグラグビー」で基礎を学んだ。「体育の授業ではなくても、少しずつ巡回授業のような形で広まってきているんです。海外では子どもたちが学校でやっているからこそ文化になる」。高校卒業後にラグビー留学したニュージーランド。男女問わず楕円(だえん)球を追う光景が今でも鮮明に残っている。

 アジア予選参加国は中国、香港、スリランカ、グアム、カザフスタン。女子は香港大会と同28~29日の東京大会(秩父宮)の合計ポイント1位に出場権が与えられる。この日も居残り練習で大柄な男性スタッフ相手にタックルを繰り返した山口。「あとはケガのないように。沖縄の海で癒やされて気持ちを高めて本番に臨みます」。50メートル6秒7の快足でトライを重ねる準備は整った。【鎌田直秀】

 ◆山口真理恵(やまぐち・まりえ)1989年(平元)10月22日、横浜市生まれ。汐入小4年でタグラグビーに出会い、中学では陸上部に所属しながら、釜利谷クラブで本格的に開始。07年、高2で初代表。高校卒業後、2年間ニュージーランド留学。帰国後は購買戦略研究所にOLとして勤務しプレーしてきたが、今年2月にプロ転向。趣味はヨガ、カフェ巡り。159センチ、58キロ。O型。