世界ランキング4位の日本が同10位のニュージーランドに勝利し、4大会連続4度目のパラリンピック出場を決めた。

 来年のリオ大会で「メダル獲得」を目指す日本代表は、リオ出場が決まっても涙はなかった。選手はスタッフや家族らと握手をする程度だった。エース池崎大輔(37)は「ひと安心」と安堵(あんど)するが、「リオ出場は通過点にすぎない。今以上に努力しないと、リオでのメダル獲得はないと思う」と気合を入れた。

 30日には、昨年の世界選手権の覇者で、既にリオ大会の出場権を獲得しているオーストラリアに9年ぶりに勝利した。11月1日の決勝ではオーストラリアと再度対戦し、日本が勝利すると世界ランキング3位に浮上する可能性もある。池崎は「ランキングを上げて、自信をつけてリオへ臨みたい」と1年後を見据えた。

 車いすラグビーはこれまで、カナダ、米国、オーストラリアが不動の“トップ3”だったが、力の差は徐々に縮まりつつある。

 荻野晃一監督は「タフなラグビー」をスローガンとし、「衝撃、パワー、スタミナ、プレーの精度をさらに高める必要がある。上位国(トップ3)に入るためにも明日の決勝は勝たないといけない」と気を引き締めた。