女子にもチャンスを-。日本水連の原朗水球委員長(59)は28日、女子日本代表のリオデジャネイロ五輪世界最終予選(来年3月、オランダ)への派遣を要望したことを明かした。欧州の強豪が出場する同予選での出場権獲得は簡単ではない。水連内には派遣させない意見も出ているが、原委員長は20年東京五輪を見据えて出場を希望した。

 水連は競泳を含めて五輪選考は厳しく、少数精鋭の方針を貫いている。アジア予選で32年ぶりに五輪切符を獲得した男子も96年、08年五輪は「弱すぎる」と予選にも出られなかった。だが、今回は状況が違う。20年には開催地枠で出場可能な東京五輪が控える。原委員長は「東京五輪のためにも貴重な経験の場。ぜひ行かせてほしい」と願いを込めた。

 アジア予選で女子は中国に連敗して切符を逃したものの、男子のようにパスカットから速攻の戦術は機能してきた。国内開催だったロンドン五輪のアジア予選では6-18と惨敗した中国に、アウェーで3点差まで詰め寄った。着実に実力は上がっている。水連内には賛否両論のある派遣可否は、来年1月4日の常務理事会で判断される。