全日本スキー連盟(SAJ)の強化指定を受けている未成年のスノーボード男子選手が、昨年12月の米コロラド州への遠征中に大麻を使用していたことが26日、関係者への取材で分かった。

 バドミントンの違法賭博問題に続き、またもスポーツ界で不祥事が明るみに出た。スノーボード競技のイメージ向上に努めてきた関係者の衝撃は計り知れない。

 2010年バンクーバー冬季五輪でハーフパイプ男子代表の国母和宏選手が公式ウエアを着崩したスタイルが物議を醸したように、スノーボード選手の自由な気風が不真面目な印象を与えてきた面は否めない。

 だからこそ、14年ソチ五輪に向けてコーチ陣はあいさつからメディアへの対応まであらゆることを細かく教える研修会への参加を義務づけるなど、強化選手の教育に心血を注いできた。

 ソチ大会ではスノーボードで日本が計3個のメダルを獲得して注目度が高まり、イメージアップにもつながった。開幕まで2年を切った平昌大会ではさらなる活躍が期待されていただけに、努力がふいになる懸念もある。全日本スキー連盟のある幹部は「『またあの種目だ』となっちゃう」と嘆いた。