2016年夏季五輪招致を目指す東京都の石原慎太郎知事は28日の定例会見で、衆院選で政権交代した場合、開催都市を決める10月2日の国際オリンピック委員会(IOC)総会(コペンハーゲン)に新首相に出席を要請する考えを明らかにした。

 近年はIOC総会で、立候補都市の国家元首クラスが国の支援をアピールするのが通例となっている。石原知事は「10月2日に誰が首相かまだ分からない」とし、新首相に要請するかを問われ「わたしはそれが当然だと思います」と述べた。

 シカゴやリオデジャネイロ、マドリードを含めた4立候補都市は28日までに総会の出席者をIOCに登録。各都市とも当該国のIOC委員を除いて60人が出席できる。石原知事は出席者について「詳細は発表できません。戦略上の問題で」と話した。皇太子ご夫妻の出席を要望しているが、関係者によると、国から依然返事がない。登録者の変更は可能で、今後もご夫妻の出席を要請するとみられる。

 リオはブラジルのルラ大統領、マドリードはスペイン国王のフアン・カルロス1世が出席する。