砂浜の巨大な特設ステージに、銀色の紙吹雪が舞った。ビキニ姿でサンバのリズムに身を踊らせる女性、緑地に黄色の国旗をまといガッツポーズの男性。「リオ、パラベンス(おめでとう)」。2日、南米初の五輪開催を決めたブラジル・リオデジャネイロ。青空が広がった市内随一のコパカバーナ海岸には約10万人が詰め掛けた。決定の瞬間を待ち焦がれ、歓喜に酔いしれた。
この日、リオ州内の公立学校と役所は臨時に休みとなり、午前中から地元の人気歌手らがコンサートで盛り上げ、お祭りムードに。舞台の両脇には大型スクリーンが据え付けられ、コペンハーゲンで開会中の国際オリンピック委員会(IOC)総会の様子が時折生中継で映し出された。有力ライバル視されていたシカゴの1回目での落選がテロップで告げられると、拍手が鳴り、ざわめきも広がった。
午後1時半すぎ、歴代の五輪メダリストらが舞台に勢ぞろいし「リオが勝ったのも同然」と気勢を上げた。約20分後、スクリーン上のロゲIOC会長が「リオデジャネイロ」と開催都市名を読み上げると、歓声と悲鳴が交錯し大きくこだました。丘の上で両腕を広げたリオ名物のキリスト像を染め抜いた幅約30メートル、長さ約70メートルの特大の旗が会場を埋めるように人々の波の上に広げられ、サンバのビートが海岸線に鳴り響いた。
会場を訪れた会社員のエリザベス・カルドゾさん(31)は「今日は素晴らしい一日。五輪は、より良い新たなリオの始まりとなる」と声を弾ませ、政府の財政支出を監視する非政府組織(NGO)のメンバー、アレサンドロ・コウトさん(25)は「市民のだれもが恩恵を受けるような五輪に」と早くも注文をつけた。


