<フィギュアスケート:世界選手権>◇4日目◇26日◇イタリア・トリノ
誰も予想しなかった女王のつまずきだった。バンクーバーで世界を魅了した「ボンドガール」のSPを滑った金妍児(19=韓国)は、スピンの入りでよろけて回転できなかった。スパイラルでも途中で脚を上げていられなくなる大失敗。「何が起きたのか分からない。ジャンプ以外で要素が完全に抜けてしまったのは初めて」と青ざめた顔で話した。
冒頭の連続3回転ジャンプを鮮やかに決め、本人も「いけると思った」。だが、次の3回転ジャンプは回転が不足。ここから「左のスケートに何か違和感があった」と急速に変調した。最大の目標だった五輪で圧勝し、まだわずか1カ月。「五輪の後、準備できるか不安だった。ここへ来て戦うのが怖かった」と揺れた心理を口にした。
SP7位ながら首位との10・10点差は、フリーで本来の演技をすれば逆転可能だ。オーサー・コーチは「五輪では約20点もの差をつけたのだから」と自信を示したが、五輪に匹敵する爆発力が残っていることが前提になる。


