<柔道:全日本女子選手権>◇17日◇横浜文化体育館◇無差別級

 東日本大震災で被災した仙台大から、永井裕子(4年)が出場した。東京で合宿中に震災に遭い、大学に大会1週間前まで戻れず、実家の京都で練習を積んできた。大学仲間は新入生の1人が家を流される被害に遭ったという。南條和恵監督の考えで、左腕には「がんばろう東北」の刺しゅう、右腕には喪章として黒い線を入れた柔道着姿で試合に臨んだ。初戦の2回戦で敗れたが「本当なら、柔道できる状況じゃない中で、みんなが協力してくれた。自分が柔道をさせていただいている環境が、すごい幸せだと感じた」と涙ながらに話した。