障害者スポーツの祭典、パラリンピック・ロンドン大会は29日、「発祥国」英国ロンドン東部の五輪スタジアムで開会式を行い、開幕した。

 164の国・地域から約4300人が参加する史上最大規模の大会に、日本は134選手が17競技に挑む。

 「啓発」をテーマにした開会式では旗手を務めた競泳男子の木村敬一(21=東京都)を先頭にリラックスした様子で行進した。病気のため車いすでの生活を続ける英国の宇宙物理学者、スティーブン・ホーキング博士が「いかに人生が困難と思っても、人には必ず成功できるものがある」と呼び掛け、障害者に対する認識の変革を訴えた。

 パラリンピックはロンドン郊外の村ストーク・マンデビルにある病院が開いた大会をきっかけに創設された。聖火はストーク・マンデビルから五輪スタジアムまで運ばれ、五輪と同様に花びらの形をした銅製の器を集めた聖火台にともされた。