<W杯スピードスケート:第3戦アスタナ大会>◇29日◇カザフスタン・アスタナ

 女子500メートルで小平奈緒(27=相沢病院)が37秒72の好タイムをマークして3位に入った。今季初の表彰台で、ソチ冬季五輪代表入りへ大きく前進した。

 オレンジ色の客席などソチ冬季五輪の会場に雰囲気が似たリンクで小平が快走した。好タイムで表彰台に立ち、2度目の五輪代表の座がぐっと近づいた。代表内定はあまり意識しなかったそうだが「表彰台に立つのと立たないのとでは気持ちの勢いが違う」とほっとした表情を浮かべた。

 第2戦で1000メートルの世界記録を出したボウ(米国)と同走。落ち着いたスタートで加速し、得意のバックストレートで「低い姿勢で氷を押せた」と相手をぐんぐん引き離した。カーブは「まだ少し攻め切れなかった」と不満も残したが、標高などがほぼ同じ長野市エムウエーブで出した国内最高記録を大きく上回るタイムで駆け抜けた。

 今季ここまで表彰台に届いていなかったが、500メートル、1000メートルとも日本記録を更新するなど状態は悪くなかった。高地だった第2戦までと違い、本番に近い条件で好結果を出し「いいイメージをもらって本番を迎えたい」と爽やかに笑った。