週刊現代の八百長疑惑記事をめぐり、日本相撲協会と横綱朝青龍ら力士が、発行元の講談社などに損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟の口頭弁論が3日、東京地裁(中村也寸志裁判長)であり、出廷した朝青龍が八百長の経験を尋ねられ「ありません」と疑惑を全面的に否定した。

 現役横綱が法廷で証言するのは極めて異例。朝青龍は疑惑報道について「悲しい。いろんな思いを含めて情けない」と心境を吐露。ほかの力士の関与や金銭授受など、記事が指摘した内容を次々と打ち消した。

 被告の1人で執筆者のノンフィクションライター武田頼政氏の尋問もあり「朝青龍が中心になって八百長をしていた」とあらためて“告発”。過去に八百長問題を同誌などで告発した元小結板井圭介氏も「朝青龍の取組は不自然だ」と指摘した。

 尋問終了後、被告側は大麻所持で逮捕後、協会を解雇され、八百長を強要されたと会見で語った元幕内若ノ鵬のガグロエフ・ソスラン元力士を証人申請。地裁は被告側が近く提出する元力士の陳述書を見て採否を決める。

 この日の尋問で、朝青龍は具体的な取組について「相手が自ら土俵を割ったのでは」と被告側の弁護士からただされ、「真剣勝負をやっているのに残念。あなたが相撲を取ってみますか」と問い返す場面もあった。

 協会側は同日までに、記事で取り上げられた朝青龍関の取組のビデオを地裁に提出した。

 訴状によると、週刊現代は2007年1月から「横綱・朝青龍の八百長を告発する」などの見出しで特集記事を連載した。

 朝青龍は03年、横綱に昇進。幕内で22回優勝する一方、昨年には出身地モンゴルでのサッカー問題で2場所出場停止処分を受けた。(共同)