<大相撲夏場所>◇千秋楽◇20日◇東京・両国国技館

 大関同士の一番で、把瑠都(27=尾上)が稀勢の里(25=鳴戸)の優勝の夢を消した。のど輪押しに土俵際まで追い込まれ絶体絶命のピンチも、エビ反りになって残した。「浅くもなく深くもなく、ちょうどいい位置で取った」と言う右の上手が命綱。右に体を傾けながら、その上手で逆転の投げを決めた。「自分も(初優勝した)初場所で経験しているから、よく分かる」と話すように、初Vをかける稀勢の里の緊張を察した。驚異の粘り腰には「何か知らないけど(笑い)残った」。18勝4敗という過去の対戦成績もあり「合口が良かったからね」と、相性の良さも味方にしたようだ。