<大相撲名古屋場所>◇12日目◇18日◇愛知県体育館

 意地を見せた。大関稀勢の里(27=鳴戸)が、優勝争いを続けていた大関琴欧洲(30=佐渡ケ嶽)を引きずり下ろした。

 左上手を狙ってきた相手を読み切り、取らせず得意の左四つに。相手が右を巻き替えに来たタイミングで一気に寄り、浴びせ倒した。「最後は必死ですね」と汗をぬぐった。

 今場所の綱とりは前半でなくなったが、中日からの5連勝で、再び存在感が増してきた。北の湖理事長(元横綱)は「横綱を2人倒すことになれば、印象は良くなる」と、残り全勝で12勝となれば、綱とりを持ち越す可能性も示唆した。

 稀勢の里は「調子も上がってきたし、体も動いてきた。やることをしっかりやるだけです」と話した。