大相撲秋場所(14日初日、両国国技館)で新小結の千代大龍(25=九重)が7日、東京・墨田区の宮城野部屋に出稽古した。

 横綱白鵬(29=宮城野)との稽古を求めて出向く力士は近年では異例。師匠の九重親方(元横綱千代の富士)の「強くなりたかったら、横綱、大関のところに行け」の言葉を実践。千代大龍はいきなり鋭い立ち合いから横綱を慌てさせて押し出すだけでなく、電車道で勝つ相撲も2番あった。後半は息切れして4勝15敗も「横綱に出稽古に来るなんて余計なことをするなと言われるかもしれないと思って来たけれど、よく来てくれたなって言ってもらえた。一発で持っていかないとダメだとあらためて分かった。まわしを取られたら絶対ダメ。土俵際が重たかった」。

 稽古後に一気に水分補給すると「うわあ~、うめえ~」と満足の稽古内容に笑顔を見せた。白鵬も「(来てくれるのは)久しぶりだなあ。いいよね」と、向かってくる若手力士の出現を喜んでいた。