横綱朝青龍(27=高砂)が8日、夏巡業秋田場所(秋田県立体育館)で、点数稼ぎの朝げいこ参加によって墓穴を掘り、取組への「強制復帰」を言い渡された。午前9時50分、朝青龍は今巡業で初めて土俵に姿を現した。6日の札幌巡業では、風邪のため朝げいこを無断欠席し、注意を受けた直後だけに、ライバル白鵬より11分先乗り。土俵に上がり、十両土佐豊のぶつかりげいこに胸を出した。若手を厳しく「かわいがる」姿には気合があふれ、本人も気をよくした。
それが結果的に裏目に出た。しこだけ踏んでいればよかったのに、調子に乗って申し合いに参加すると、小結稀勢の里に3連敗、豪風にも2連敗を喫するなど6勝5敗。痛めている左ひじを使えない状態ではあったが、横綱らしい結果は残せなかった。
調整不足を痛感した直後、さらに災難に襲われた。巡業部から9日の仙台場所(仙台市体育館)での取組復帰話が持ち上がる。「まだ本調子じゃない」と断っても、「3役、幕内とけいこできるのに、ファンが納得しない」とつっぱねられた。「右腕だけ(しか使えない状態)の相撲しか取れないのも(ファンに)失礼だと思うけどな」と言い訳しながらも受け入れるしかなかった。
それは巡業恒例の横綱同士の取組を意味する。5月25日の夏場所千秋楽のにらみ合い以来、約2カ月半ぶりに因縁の白鵬と激突。相手が万全でない中での注目の取組に、白鵬からも「(取組を)変えてもらえないかな…」と言われる始末。横綱の務めとはいえ、朝青龍が不安を抱えたまま、因縁の一番に臨む。【来田岳彦】

