大関琴欧洲(25=佐渡ケ嶽)が八百長疑惑を全面否定した。6日発売の「週刊現代」で元幕内若ノ鵬(20=本名ガグロエフ・ソスラン)が、琴欧洲から八百長を持ちかけられ、実行したなどと告発。5日、東京・両国国技館での「臨時力士会」に参加した琴欧洲は、記事内容を伝え聞いて「全部ウソ。悲しい」と語った。十両春日錦(33=春日野)も同様に八百長行為を実名で報じられたが、こちらも完全否定した。

 琴欧洲は淡々と疑惑を否定した。「全部ウソ。(八百長について)話したことも見たこともない。優勝した場所で一生懸命に頑張ったのに、悲しいですね」。

 週刊現代に掲載された元若ノ鵬の告発によると、元若ノ鵬は今年春場所中に琴欧洲から八百長を持ち掛けられたという。かど番となる翌場所でわざと負けるように依頼されたというもので、2人は夏場所初日に対戦し、琴欧洲が勝った。琴欧洲はその場所14勝1敗で優勝。千秋楽に、元若ノ鵬は見返りとして現金100万円をもらったという。翌名古屋場所でも同様に八百長を持ち掛けられ、現金をもらったという内容だ。

 記事では、同じ欧州出身ということで、琴欧洲は元若ノ鵬が下位力士だったころから目をかけていたとしている。しかし、この日は「けんかをしたことはないけど、特に仲が良かったわけではなかった」と発言。食事をしたのも、元若ノ鵬が間垣部屋入門前、大嶽部屋の預かりでけいこを続けていた04年の話で、露鵬と一緒だったと説明し、深いつきあいがあったわけではないと主張した。

 また、最初に八百長を持ちかけてきたと元若ノ鵬に名指しされた春日錦も「一切ない。話が独り歩きしている」と困惑した。「一門も違うし、話したことも付き合いもない。どうしてこういう話になるのか、ビックリしている」とかかわりを否定。ただし、支度部屋で帯や雪駄(せった)などを販売していたと指摘された事実は認め、「女房が個人的にやっている。手伝えればと思ってやった。やってしまった自分も悪いですが…」と反省。今後、協会から注意を受ける可能性はある。

 琴欧洲は法的な対抗措置について「まだ記事の内容も見ていないし、師匠(元関脇琴ノ若の佐渡ケ嶽親方)にも話していない」とし、春日錦も現時点では考えていないという。ただ2力士とも完全否定しているだけに、相撲協会側も週刊現代の記事をこのまま見過ごすわけにはいかない。すでに3つの案件で係争中の講談社との間で、新たな火種を抱えてしまった。