初場所後の2月1日に行われる日本相撲協会の役員選挙に向けて12日、立浪一門でも混乱が起き始めた。同一門は先月22日に一門内選挙を開き、現職の大島親方(元大関旭国)と新たに伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)を理事に擁立することを決定。一門の持つ票は「19」で、当選ライン10にはギリギリの状況だ。貴乃花親方(元横綱)の二所ノ関一門離脱表明を受け、貴重な票が一門外に流れることを懸念。結束確認の緊急会合を18日に開くことにしたが、ある親方は「友綱部屋の親方衆は出ないそうだ」と、まゆをひそめた。

 現職の友綱親方(元関脇魁輝)は一門内選挙で落選。だが、部屋付きの武隈(元関脇黒姫山)玉垣(元小結智乃花)両親方と大関魁皇が票を保有する上、空き株となっている魁皇所有の「浅香山」をある親方に名跡変更する動きがある。最大5票を持てば、影響力は大きい。友綱親方は「新年会だろ?」とだけ話し、会合出欠の明言は避けたが、立浪一門関係者には強行出馬やほかの一門へ投票する可能性を指摘する声もある。お互いが疑心暗鬼になっている状態だ。